歯科診療所

正確な薬剤情報を事前に得られるメリットを生かしたい。
オンライン資格確認でさらなる地域貢献を目指す「かかりつけ歯科医」

佐藤たもつ歯科医院 岩手県盛岡市

地元で開業して30年あまり。佐藤たもつ歯科医院は、開業当初から地域の「かかりつけ歯科医」を目指してきました。今では家族ぐるみで受診する患者さんも多く、近隣の方々に頼られる歯科医院です。

オンライン資格確認を導入した理由

オンライン資格確認等システムを導入しようと思った理由は?

当院では院内システムの電子化を進めており、レセプトのオンライン請求や電子カルテは既に導入していました。そんな中でオンライン資格確認の話が持ち上がり、薬剤情報や特定健診等情報も利用できるようになると知り、これは非常に有益だと思いました。私は、岩手県歯科医師会の会長も務めていますので、まずは自分のクリニックで率先してやってみることにしました。

これから本格的に始まる制度ですから、事前に準備できることも少なく、不安に思う点もありました。しかし、どんな制度も最初は不安がつきものです。私がまず最初に導入することで、心配ごとを少しでも解消して、後に続く先生方にとって参考となる情報を提供できればと考えました。今後ますます電子化が進んでいくのは間違いありませんので、歯科医師会としても、会員の先生方がこの流れに適応していけるように、体制づくりをサポートしなければならないと強く感じています。

理事長の佐藤保さん

システム導入のプロセスについて

オンライン資格確認等システムの導入にあたり、システムベンダーはどのように選定しましたか?

開業以来、当院がお世話になっているシステムベンダーに依頼しました。不具合などがあっても連絡すればすぐに駆け付けてくれますし、信頼関係がすでにできているからです。また、システムが大きく変わると使用するスタッフにとって負担になりますので、同じシステムベンダーに継続してお願いするほうがメリットが大きいと判断しました。

システムベンダーの選定については、たとえば機器のリース契約期間がちょうど切れそうなタイミングであれば、別のシステムベンダーに切り替えるという選択肢もあるでしょう。

現場での実際の導入作業には、どのくらいの時間がかかりましたか?

システム導入作業は2021年の春に行いました。まだ導入初期のころでしたから、システムベンダーもネットワーク回線業者も、オンライン資格確認の導入経験が少なかったのでしょう。思った以上に時間がかかりました。詳しいことはわかりませんが、実際に回線をつないでソフトを動かしてみたら、想定外の問題が発生してしまったようです。両者が緊密にやり取りしながら一生懸命対応していただきまして、無事導入することができました。今ではシステムベンダーもネットワーク回線業者も、経験を積んで知見がたまっているはずですから、もっと迅速に作業が終わるのではないでしょうか。

システムベンダーとはどのようにコミュニケーションを取ってきましたか?

システムベンダーとは、事前に何度も打ち合わせを重ね、コミュニケーションを密に取っていました。もともと信頼関係が構築されていたこともありますが、こちらの状況をしっかり把握し、要望や心配ごともすべて吸い上げて対処してくれました。

ネットワーク回線業者とのやり取りも、システムベンダーが対応してくれました。ただ、可能であればネットワーク回線業者とも事前に話ができていたら、もっとスムーズだったかもしれません。具体的にはオンライン資格確認にあたっての必要な手続きや保守サービスといった内容を事前に直接説明を受ける機会が欲しかったなと思います。

これからオンライン資格確認等システムを導入する歯科医院に向けてアドバイスをするとしたら、どのようなことを伝えますか?

自院のシステムをどうしたいのか、方針を明確にすることが大切です。たとえば、新規にシステムベンダーを探す場合、レセプトコンピューターと資格確認端末を一体型で提供しているシステムベンダーもあれば、資格確認端末を含めた構成で提供しているシステムベンダーもあります。自院ではどちらの形式を希望するのか、決めたうえで依頼する必要があります。

また、システムベンダーにも方針をはっきり伝えておくことが大切です。すでにレセプトのオンライン請求の回線がある場合、1回線でオンライン資格確認も行うのか、顔認証付きカードリーダーの設置場所を踏まえてネットワーク構成をどうするか、ということを考えると良いです。私はできるだけ一元化したかったので、1回線にしたいとシステムベンダーに伝えました。こうした希望を一つ一つ伝えておくことで、満足のいく形でシステムが導入できるのではないでしょうか。

オンライン資格確認等システム導入後の変化について

オンライン資格確認等システムを導入したことで、業務の内容や流れはどのように変わりましたか?

新患登録がとても楽になりました。マイナンバーカードを持っていない患者さんにおいても健康保険証番号や生年月日を入力するだけで、名前も住所も出てくるようになり、手間が省けて時間短縮になっています。手入力による間違いも防げて助かっています。

マイナンバーカード使用の周知に関して、どのようなことをしていますか

2021年7月の現段階では、まだ患者さんにとってメリットが少なく、おすすめしづらいこともあり、積極的には周知していないというのが正直なところです。薬剤情報が閲覧できるようになると「おくすり手帳」を持ってこなくても服用中の薬が把握できるようになりますから、患者さん側にも「マイナンバーカードが役に立つんだな」と実感してもらえるかもしれません。

また、現状だと患者さんは「医療機関を受診する際には健康保険証を出すものだ」と完全にすり込まれているように思います。健康保険証ではなくマイナンバーカードでもいいのだということを知っていただく必要がありますが、日常の行動を変えてもらうのはなかなか難しいもの。当院は患者さん同士も顔見知りの方が多いので、待合室でも会話に花が咲きます。ですから、マイナンバーカードを健康保険証の代わりに使用するメリットが増え、メリットを感じた誰かがマイナンバーカードをカードリーダーに通せば、「え、今何をしたの?」と話題になり、少しずつ広まっていくのではないかと思います。いわゆるクチコミですね。クチコミの威力は大きいですから、当院でもマイナンバーカードをお持ちの患者さんに、次回から健康保険証の代わりに持ってきていただけるよう声をかけ始めています。

今後、オンライン資格確認に期待することは?

薬剤情報に期待しています。歯科医院の場合、抜歯などの処置を行う際に薬剤情報は必須です。患者さんは、ご自身が服用中の薬を把握していないことが多く、現状ではおくすり手帳があると助かっています。しかし、おくすり手帳には記載漏れの可能性もありますので、正しい薬剤情報を閲覧できるようになるのはありがたいですね。また、薬に関する情報を薬局に問い合わせることもあるのですが、問い合わせをするにしても、こちらで把握できている情報があるかどうかによって、問い合わせ方がまったく違ってきます。前提となる情報を確実に得られるのは大きいと思います。

導入に関しては、補助金もしっかり出していただき、医療機関の負担が少なくて済むようになっていますので、あとは運用面です。メリットが実感できる機会が増えれば確実に普及するはずです。制度自体は必要なものですから、今のうちに導入して準備しておくべきだと私は考えます。当院での体験談が参考になったら嬉しいです。

医療法人 佐藤たもつ歯科医院

〒020-0866 岩手県盛岡市本宮1-24-3

TEL:019-636-0418

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